日本の中には色々な神社仏閣・城郭がありますが、これらの建築や修繕を手掛ける職人さんのことを宮大工と呼んでいます。
神社は神通、仏閣は仏教など宗教上の儀式を司る施設であり、仏教の建物がお寺になるためには仏閣=お寺であり、神の社でまつられているものは神様、仏閣は仏様などの違いがあります。
城郭は、お城とその周囲を囲んでいる外囲いを指す言葉です。
目次
日本のお城の特徴
日本のお城と聞くと天守がある建築物をイメージされる人も多いかと思われますが、お城の天守はあるものとないものが存在しています。
お城について情報を集めようとすると山城と近世城郭の2つが登場することが多いのですが、これらは建築方法などが異なるといったイメージになるけれども具体にどのようなお城を意味するものか分からない人も多いといえます。
山城は、山に築かれたお城を指していて自然の山を削ったり掘ったり、盛ったりして固める、堀および区画や防御のための土手となる土塁、区画された平坦地の曲輪など、これらを造成を行ったお城です。
ここで重要なことは、全体的な材料は大半が土で作られている、建物は木造の簡易などの理由から遺構は大半が崩れているので原形を残しているものはほとんどありません。
山城の場合、天下が統一される以前に戦が日常的に行われていた時代(南北朝時代や戦国時代など)に数多くの城が築かれたため、これを中世城郭と区別されることも少なくありません。
宮大工が作る建築物の特徴
なお、宮大工が作る建築物の特徴の一つに釘などの金具を使用しない木組み工法で行われていることが挙げられます。
この木組み工法は非常に高い技術力が必要になる工法で、大工の中でも宮大工とは特殊でかつ専門性が高い職種といっても過言ではありません。
宮大工の仕事は、神社・仏閣・城郭などの建築および修繕、一般的な住宅やお店などの建築の2つに分類されます。
木組みを利用した建築や修繕は手間および時間を要する工法ですが、日本の建築物は古い時代より木組み工法で、木の特性を最大限に活かした形で行われ続けています。
そのため、重要文化財などの場合はこの工法で建築が行われているので、これを修繕するためには宮大工の技術が欠かせない存在になっているわけです。
日本には数多くの重要文化財がありますが、長年の経年劣化などにより損傷したものを修繕するときには普通のやり方では原形をとどめることができない、価値が大きく下がるなどからも技術を持つ職人が選任されます。
1300年続く、世界で二番目に古い老舗旅館。
ー粟津温泉 法師ー
石川県小松市
創業718年(養老2)
46代に渡り湯守りをされています。加賀の旬を存分に味わえる食事に舌鼓。温泉付きの離れ「延命閣」は国の有形文化財。明治時代の宮大工が建てた総檜の御殿造りは細部まで素晴らしい。 pic.twitter.com/GM5MrOgGCR— またたび研究所/また旅しよう。 (@matatabilabo) December 31, 2022
木組み工法を利用した住宅
木材は非常にたわみやすい材料、釘などのような補強金具を使うと負荷が大きくかかるので傷んでしまうこともある、その点木材同士を組み合わせる手法は建築物の骨組みにもなる、これを採用することで何十年、何百年の歳月の中原形型をとどめて長持ちさせることができるようになるわけです。
ちなみに、宮大工が一般的な住宅の建築を行うことはほとんどない、このようなイメージを持つ人もいるかと思われますが、長持ちするなどの理由から木組み工法を利用した住宅を求める人も少なくありません。
そのため、木組み工法の技術を持つ工務店の宮大工が家の建築を行うこともありますし、このような工務店は地元の神社・仏閣などの施工および改修工事に携わります。
まとめ
神社の入り口には鳥居がありますが、この鳥居はここから先が神様の領域であることを示す建造物です。
鳥居は神社の目印になるものですが、なぜ赤色で塗装されているのか気になる人もいるのではないでしょうか。
赤色は、生命・大地・生産力、これらを象徴する色でもあり神様の御霊の働きを示すなどのように言い伝えが行われているようです。
なお、赤といっても実際位は朱色をしており、古くから朱色は生命の躍動を示し災厄を防ぐ色とされます。
【コラム】神社本庁とは
神社本庁とは、全国の約8万社の神社を包括する団体のことです。
狭義の「神社本庁」とは、東京都渋谷区代々木にある事務組織を指します。
神社本庁の議決機関は全国の神職・総代から選出された評議員会であり、総長以下役員もそこで選任されます。
一方、「神社庁」とは、文部科学大臣の所轄の包括宗教法人であり、都道府県の神社の人事財政などの諸事務や、神社・神職の指導、祭祀・地域活動の振興などを行っています。
神社庁の事務所は、ほとんどの場合、その都道府県で比較的大きな神社の境内または隣接地に置かれています。
神社庁の下部機関として支部が置かれます。
多くの神社庁は宗教法人となっていて、その場合は神社本庁の被包括法人です。
(引用元:神社本庁とは?神社本庁の歴史と今)
よくある質問
Q1.寺社仏閣などの建築を専門とする大工を何というか?
A1.寺社などの宗教建築を専門に施工する大工を「宮大工」「宮大工」と呼ぶことがあります。
Q2.寺社建築専門の大工に必要な技術とは何ですか?
A2.宮大工は、大工の技術をしっかり理解し、手道具や電動工具を使いこなすことが必要です。
また、宗教建築によく見られるような複雑なデザインや模様を正確に作ることができる目を持っている必要があります。
また、建設する建物の文化的・歴史的意義を理解し、木材や石材などの伝統的な材料を扱うことができなければなりません。
Q3.寺社建築専門の大工さんがよく使う材料にはどんなものがありますか?
A3.宮大工は、木、石、金属など、さまざまな素材を扱うことが多いです。
木材は汎用性が高く、複雑なデザインに彫ることができるため、宗教建築によく使われる建材です。
石材も耐久性があり、複雑なデザインに彫ることができるため、使用されます。
ブロンズや銅などの金属は、屋根や装飾品に使われることがあります。
さらに、粘土や紙などの伝統的な材料も、宗教建築に使われることがあります。
最終更新日 2025年5月20日 by packet